一般社団法人インテグリティ

社会活動【インテグリティ女性支援プロジェクト】

「生理の貧困」

「生理の貧困」とは・・・
経済的理由により生理用品を買うことができない、また環境的に利用できない状態や状況にあることをいいます。

「諸外国」では・・・
諸外国では、貧困や経済事情、風習や文化などが原因で問題は深刻です。
ですが、全米各地では「生理の平等化」を目指すデモ行進を行われ、また2020年11月スコットランドでは、生理用ナプキン・タンポンなどを「無償提供」する法案が世界で初めて可決されました。
それにより誰でも安心して生理用品を無料で手に入れることができ、学校や公共施設のトイレに「生理用品」を設置することなどが義務化されました。

また、イングランドやニュージーランドも学校での生理用品の無償提供を始めており、カナダやオーストラリア、ドイツ、イギリスなどの国々では生理用品への課税が廃止もしくは引き下げが行われ、深刻的な問題を徐々に改善していく取り組みが進んでいます。

「日本」では・・・
日本は生理用品も世界最高基準の商品であったり、種類や販売店も多く、比較的恵まれた環境ではありますが、近年の格差による貧困問題や生理に関しての理解度の低さなどによる「生理の貧困」は問題は広がっています。

当団体にも
「必要なのに生理用品が高くて買えない」
「食費やその他の生活費で精一杯で購入を躊躇している」
「職場や家族の理解がなく悩んでいる」
「生理による身体的や精神的な負担で辛い」という切実な声が届いています。

日本では諸外国と比べ「生理」に対する理解が遅れています。
これからは、男性、女性問わず、皆が生理について理解し合い、議論を行ったり話し合いを活発化させていくことが、性別に関係なくすべての人々が平等に安心して暮らしていける社会をつくるのではないか思います。

生理の女性への負担

生理は12歳前後から50歳前後までの平均35年~40年、毎月5日間が生理期間だとすると、7年間もの間生理と付き合っていくことになります。
その間の経済的負担や身体的、精神的負担は計り知れません。

また、このたびのコロナウイルスの影響でさらに女性への経済的ダメージは広がっています。

生理痛やPMS(月経前症候群)など身体的、精神的負担も個人差はあるものの、多くの女性が経験しており、大きな負担や悩み、人によっては深刻な負担となっています。
これら女性が経験する生理の負担は、男性には理解しにくいことかもしれません。
しかし、「生理」は女性だけの問題ではなく、男性も理解すべき問題として捉えるべきと考えます。

生理の貧困、女性の負担への取り組み

インテグリティでは、これまでの多くのご相談から「生理の貧困」「生理の負担」を問題提起し、必要に応じて取り組んできましたが、諸外国と比べた日本の取り組みの現状やコロナウイルスの影響による経済格差、貧困、また、生理に対する社会の理解度の低さ、等を鑑みて、継続的な取り組みとして以下の内容を目指し活動いたします。

・生理の貧困による心身へのサポート、専門機関への架け橋となる取り組み
・生理用品の無料配布等の支援、企業や他の支援団体、行政との連携への取り組み
・生理の貧困、生理の負担を社会へ周知し理解広める取り組み
・諸外国に見習い生理用品の無償化や課税廃止、税率軽減などを目指した取り組み
・男性に対しての生理に関する理解を進める活動への取り組み


※インテグリティは、男性が代表を務める数少ない女性と生理の問題に取り組む団体です。
女性支援や生理の貧困問題等を取り上げる支援団体の多くは、女性が代表を務めていたり、女性で構成された組織が多いと思いますが、これらの問題は女性・男性関係なく社会全体での理解と取り組みが大切だと思います。
男性としてできることを活かしつつ、女性スタッフの力を借りて、これらの問題に取り組んでいきます。
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